こんな症状のときは

頭痛の予防治療薬  ~抗CGRP薬ってどんなもの?~

CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)とは

片頭痛発作の引き金となる刺激によって、¹三叉神経から放出される物質と考えられています。

(三叉神経:顔の感覚を支配する神経で、頭部から顔面、顎にかけて広く走行)

脳内でCGRPが放出されると、血管を拡張させたり、炎症を起こしたりすることで痛みが発生します。そのため『CGRPの働きをブロックする治療(抗CGRP薬)』が片頭痛の予防に有効と言われています。

【CGRP放出の主なきっかけ】

気圧・気温の変化:特に梅雨や台風の時期に多く見られます 。 

ストレスや緊張の反動:緊張がほぐれた「休日」や「仕事終わり」に出ることも。

睡眠の乱れ:寝不足・寝過ぎのどちらでも神経系が過敏となりCGRPが放出されやすくなります。

空腹や脱水:血糖値や水分バランスの変化が神経を刺激します。

ホルモン変動(特に女性):月経の前後や排卵時に片頭痛が起きやすいのは、ホルモンとCGRPの関係があるためです。

刺激の強い光・音・におい:脳の感覚神経が過敏に反応してCGRPを放出します。

【抗CGRP薬のメリット】

・月1回の皮下注射で予防効果があるため、毎日の内服が不要

・鎮痛薬の使用回数が減り、薬物性頭痛の予防にも効果的

・効果を感じる人が多く、既存の予防薬が合わなかった方の選択肢にも など

【抗CGRP薬のデメリット】

・1回の費用が高め(保険適応・3割負担で月1万円前後)

・すべての人に効くわけではない

・効果が現れるまでに数ヶ月かかることもある            など

当クリニックでは、CGRP関連薬による予防治療と従来の内服薬による治療の両方に対応しています。

「どちらが自分に合っているか分からない」「薬を飲む回数を減らしたい」などお気軽にご相談ください。